
紅茶ができるまで
紅茶はどのように作られているのでしょうか?製造過程での大きな特徴は、茶葉に含まれている酸化酵素の働きを利用することです。そのため、緑茶とは異なり、萎凋、発酵という工程があります。また、産地によって、製造工程も少しずつ異なり、各地の茶の特徴がでるように製造されています。
まず、伝統的な製法であるオーソドックス製法をご紹介します。
オーソドックス製法
人手による伝統的な製法を機械で忠実に再現した方法。ダージリン、アッサムの一部、キーマン、スリランカのLow Grown(600m以下の低地で生産された紅茶)などの地域に限って行われている製法。
摘採(てきさい) Plucking
茶摘のこと。主な紅茶産地では、生葉(なまは)の若くてやわらかい部分である一芯二葉もしくは三葉が人の手で摘まれています。摘まれた生葉は傷がつかないように新鮮さを保ちながら工場へ運ばれます。


萎凋(いちょう) Withering
生葉を萎(しお)れさせる工程。萎れさせて葉をやわらかくすることで、次の揉捻工程がやりやすくなります。葉の内部では成分の変化が始まり、生葉のフレッシュな香りに、花や果実のような香りが加わりはじめます。


揉捻(じゅうねん) Rolling
葉を揉む工程。葉に圧力をかけて揉むことで、茶の形状を整えていくとともに、茶葉の組織や細胞を破壊し、酸化酵素を含んだ茶汁を出し、空気に触れさせることで酸化発酵が本格的に始まります。


玉解き・篩い分け(たまどき・ふるいわけ) Roll breaking ・ Green sifting
揉捻後の茶葉は塊になっているため、この塊をほぐす工程。次の工程で均一に発酵が進むために行われます。


酸化発酵(さんかはっこう) Fermentation / Oxidization
酸化発酵を促進する工程。温度・湿度が管理された場所で茶葉を静置します。葉の表面の色は徐々に艶のある赤銅色へと変化していきます。葉の内部では、さらに酸化発酵が進み、次第に、熟した果実の香りやコクのある味わいが強まり、水色(すいしょく)の濃い紅茶へと変化していきます。


乾燥(かんそう) Drying
熱風で乾燥させ、酸化発酵を止める工程。熱により酸化酵素の働きが止まります。茶葉の外観は乾いて濃い褐色となり、紅茶らしい風味が固定されて、「荒茶」となり、貯蔵や輸送に耐えられる品質となります。


仕上げ(しあげ) Sorting
余計な茎や茶くずの粉などが取り除かれ、篩によって大きさ(グレード)別に分ける工程。仕上げされた紅茶は厳密にロット分けされ、オークションなどの流通の対象となります。


より濃厚な紅茶がもっとはやくいれられるように・・・と消費地での嗜好に合わせ、紅茶の製造機械も改良が加えられてきました。
セミオーソドックス製法
半伝統的な製法で、オーソドックス製法による揉捻工程の後に、葉を切断するローターバンという機械に通し、オーソドックス製法に近い香りと味わいを生かしながら、より短時間で抽出できます。スリランカのHigh Grown(1200m以上の高地で生産された紅茶)をはじめ、各地で行われている製法です。

ローターバン機
CTC製法(アンオーソドックス製法)
近年急激に普及し、現在、世界で最も生産量が多い製法です。より短時間に抽出できる目的で開発され、ティーバッグの原料としても向いています。CTCとは、Crush(押しつぶす)、Tear(ひきさく)、Curl(まるめて粒にする)の略。ケニアやアッサムをはじめ、各産地で行われています。

CTC機